剥離清掃をするとキレイになると聞いたことがあるけど、実際にどんな清掃方法なんだろう?
そんなお悩みにお答えします。
本記事の内容
・剥離清掃とは?
・剥離清掃の作業手順
剥離(はくり)清掃とは、簡単に言えば床に塗ったワックスを一度剥がし、もう1度塗り直す作業です。
ワックスがけをすると床がピカピカになりますが、時間の経過とともに汚れていきます。
そこで一度ワックスを剥がし、もう一度塗り直すことで、床のキレイさを取り戻せます。
本記事では剥離清掃の手順やメリットについて紹介します。
床の汚れが気になり始めた方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
剥離清掃とは?
剥離清掃とは、古いワックスを完全に除去し、もう一度新しいワックスを塗る作業です。
床面をほぼ新品の状態に回復するので、床がピカピカになり見栄えが良くなります。
剥離清掃には、剥離剤を使います。
剥離剤とは塗布されたワックスを溶解させ、除去する液です。
すでに樹脂ワックスが塗布されていて、普通の洗剤では除去できない時に使用します。
ゴム床・リノリューム床・フローリングなど使用できない床もありますが、職場のオフィスの床などで汚れが目立つときに使われます。
剥離清掃の手順
剥離清掃は次の手順で行ないます。
1.物品の移動・安全管理
剥離清掃する前に、ロッカー・机・椅子など、動かせるものは移動させておきます。
什器等を剥離剤から保護するため、必要に応じて養生テープでしっかりと養生します。
また、剥離剤を塗布すると床面が滑りやすくなります。
清掃場所の付近を人が通ると、転倒事故が起きる場合があります。
作業看板・立ち入り禁止ロープ・カラーコーンなどを設置し、作業者以外が立ち入らないようにします。
2.床のゴミ・ホコリ・チリ取り
床面にホコリやチリが溜まっている場合は、掃除機やモップなどで取り除きます。
日頃から掃除がされていてホコリやチリがなければ、すぐに剥離作業に取り掛かります。
3.剥離剤を塗布する
バケツに水を汲んで、剥離剤の調合を行ないます。
剥離剤の希釈倍率は5~10倍が一般的ですが、既存の床のワックス層数によって濃度を調整します。
剥離剤の準備ができたら、モップで床面を均等に塗布します。
5~10分ほど置いておくと、既存のワックスが溶解して浮いてきます。
4.ポリッシャー洗浄
均一に汚れを除去するために、ポリッシャーを使ってワックスが浮いた床を洗浄します。
ポリッシャーの基本操作は、清掃場所の縁に沿って回していき、奥から出口に向かって後退しながら操作します。
部屋の隅はポリッシャーが当たらないので、手作業で洗浄します。
5.汚水回収
ポリッシャーで洗浄した後は汚水を回収します。
回収作業は吸水バキュームやフロアスクイジーを使って行ないます。
吸水バキューム(湿式掃除機)を使う場合は、掃除機をかけるように水を吸い取って行きます。
フロアスクイジーを使う場合は、汚水をかき集めて水取り(チリトリ)で回収します。
6.すすぎ・洗浄
汚水を回収した後も、床面には強いアルカリ性の剥離剤が残っています。
これらの剥離剤をそそぎ落とすための洗浄を行ないます。
一般的な作業では、タンク付きポリッシャーのタンクに水を入れて、水で床面を2回ほどすすぎ洗浄していきます。
水の代わりに、薄めに希釈した洗剤を入れて洗浄すると、よりキレイに仕上がります。
7.汚水回収
(5)と同じ要領で、汚水の回収作業を行ないます。
8.モップで水拭き・乾燥
すすぎ洗浄による汚水の取り残しや、床面に残った洗剤を除去するために、モップで水拭きを行ないます。
部屋の隅は、タオルによる水拭きなど手作業で行います。
この時に使うモップは水拭き専用にして、剥離剤塗布用のモップとは分けましょう。
モップで水拭きをした後は、乾いたモップで仕上げます。
水を完全に取らないとワックスが乾きにくくなったり、床にワックスが密着しにくくなります。
9.ワックスを塗る
床面が乾燥したのを確認し、奥から出口に向かってワックスを塗っていきます。
ワックスには油性・乳化性・水性などの種類があり、状況に応じて使い分けます。
剥離清掃後のワックス塗布は、2~3回ほど行ないます。
ワックスを塗ったら送風機(フロアファン)などで乾燥させて終了です。
まとめ
定期的にワックス清掃を行っているのに、なかなかキレイにならないという経験はありませんか?
そのような場合は、ワックスを剥がしてからもう一度塗り直すのがおすすめです。
剥離清掃を行なうと、日頃の掃除や通常のワックスがけではキレイにならないような床もピカピカになります。
室内が明るく清潔感のある空間を作りたい方は、ぜひ剥離清掃を試してみてください。